WorkTypes では、ブログ・note・SNS の運用の大半を Claude Code(AI)に任せています。AI には秘書・CEO・開発・マーケティングといった「部署」の役を割り当て、私は方針を決めることと、気になったときに質問することに回っています。
この記事は、2026年9月にその運用で実際に起きたことを、社内に残っている日次ログ・決裁の記録・週次レポートから書き起こした振り返りです。公開は10月ですが、中身は9月の記録だけで書きました。数字も、記録から数えたものだけを載せています。
この記事の要点
9月は、AI の作業に「見張り」を足した月でした。要点は次の4つです。
- 足した見張り:検査ツールそのものを検査する仕組み、作業の始めに毎回回す点検の高速化、記事を公開した翌朝にもう一度価格を測る点検を入れました。
- いちばんの反省:WorkTypesLab(ガジェットと AI のブログ)の新しい記事が9月16日を最後に止まり、2週続けて0本でした。表に出たのは私の質問がきっかけで、いまは「週1本」を下限にして、毎朝の点検が本数を数えています。
- やることリストに上限:AI が自分で増やしていた「やることリスト」には、1回の作業で足せるのは2件までという上限をかけました。
- 9月の数字:決裁は12件(私が5件、AI が7件)、WorkTypesLab の新しい記事は7本でした。
9月の全体像

9月の私の役目は、ほとんど「任せる」ことでした。私が決めたのは方針に関わる5つで、日々の作業は AI の部署が回しました。
9月5日のログには、私の入力が起動の一言と「引き続きお願いします」だけだったと残っています。
私が決めた5つ
次の表は、9月に私が決めた5件を日付順に並べたものです。
| 日付 | 決めたこと |
|---|---|
| 9月9日 | 別のレビューブログ(9月に終了)を続けない。運営の芯を2つ言葉にした |
| 9月15日 | やることリストの増え方に上限をかけた(後で詳しく書きます) |
| 9月18日 | 予定していたオンライン講座の計画を止め、ブログを育てることに集中 |
| 9月18日 | 10月以降の目標の置き方を見直した |
| 9月29日 | 新規記事に「週1本」の下限を決めた |
9月9日に言葉にした運営の芯は、次の2つです。
- 改善の1周(計画→実行→測る→直す)は AI だけで回す
- 収益化は進めるが、売ろうとする意図が読者に見えたら失敗
AI の部署ごとの動き
次の表は、AI の各部署が9月にしたことをまとめたものです。
| 部署 | 9月にしたこと |
|---|---|
| 秘書 | 作業の始めに毎回点検を回し、TODO とやることリストを管理。日次ログは29日分 |
| CEO | 決裁を12件残した。うち7件は AI 自身の判断 |
| 開発 | 検査ツールを作り、それを作業の入口に組み込んだ |
| マーケティング | WorkTypesLab の新規7本、既存記事の手直し、note、SNS |
具体例を2つ挙げます。CEO は9月4日に「同じ狙いの記事がすでにあるので、新規ではなく既存記事の書き直しにする」と決めました。マーケティングは9月10日、Apple の発表を受けて既存の4記事を直し、新しい記事を2本用意しています(1本は当日、1本は翌朝に公開)。
うまくいったこと

うまくいったのは、見張りを作業の入口に組み込んだことです。人が思い出さなくても、決まった場面で毎回動くようにしました。
検査ツールを検査する仕組みを作った
火災報知器は、鳴らないときに「火事がないから」なのか「電池が切れているから」なのか、外からは区別できません。検査ツールも同じです。
9月5日、AI が手元の検査ツール16本を実際に試したところ、10本が「調べる対象が0件でも合格」を返す状態でした。その中には、効果を測る日に必ず回すと決めていた検査も入っていました。
そこで、「対象が0件なら合格にせず止まる」共通の部品を作り、各ツールに組み込みました。さらに、検査ツールがその部品を正しく使っているかを確かめる”検査の検査”を新設しました。
見張っている検査ツールは、9月5日の16本から9月28日には63本になり、63本とも合格でした(見張りにまだ入っていないものが1本あります)。
毎回の点検を速くした(項目は減らしていない)
作業の始めに回す点検が遅い、と私が伝えたのが9月9日です。AI が測ると、約40秒のうち39.5秒が note のコメント確認1本でした。「項目が多いから遅い」は思い込みだったことになります。
その日の2回目以降は、最初に測った結果を時刻つきで引き継ぐ形にして、0.7秒になりました。項目は1つも減らしておらず、日付が変われば必ず測り直します。
あわせて、起動時に AI が読む手順書を約4万1,500字から約2万6,500字へ、36%減らしました。ルールの中身は変えず、「なぜそう決めたか」の記録を別の1枚へ移しています。
公開した翌朝にも、価格を測り直すようにした
価格表を載せた記事には、公開前日の9時と公開1時間後に、自動で価格を測る仕組みがありました。9月7日に公開した記事では、公開した7時の時点で、表の10行中3行がすでに変わっていました。公開1時間後の点検がそれを拾い、すぐに直せました。
ただ、直した値もまた動きます。この記事は10製品中5製品が「残り1点」で、1点売れると別の出品者の値段に替わるからです。
そこで、公開翌朝9時に3回目の点検を足しました。人が思い出して予定を入れる形ではなく、予約投稿の仕組みの中に組み込んだので、記事を予約すれば3回分の点検が自動で立ちます。
購入リンクと言い切りの表現も直した
9月16日には「商品ページではなく、通販サイトの検索結果に飛ぶ購入リンク」が3記事に31本あったのを、1日で解消しました。商品ページへ直すか、本体が買えないものは外しています。
9月18日からは、比べる相手や範囲を書かずに言い切る表現(最上級表示)を、読まれている記事から順に直しています。
つまずいたことと、どう直したか

大きなつまずきは、新規記事が止まったことと、やることリストが増え続けたことの2つです。新規記事には下限を、やることリストには上限を決めて直しました。
次の表は、それぞれの直す前と直した後を並べたものです(下の2行は、直しすぎかけた逆向きのつまずきです)。
| つまずき | 直す前 | 直した後 |
|---|---|---|
| 新規記事が2週続けて0本 | 9月16日が最後。報告では一度も読み上げていなかった | 週1本を下限に。毎朝の点検が本数を数える |
| やることリストが増え続けた | 14日間で415件足し、275件片付け、140件増 | 1回の作業で足せるのは2件まで |
| 体験談の直しすぎ(手前で止まった) | 226記事を調べ、強い言い回し35本・体験談14本 | 1本も直さず、私への確認を1行置いた |
| 煽り表現の検査が拾いすぎた | 条件つきの事実や在庫の説明まで拾い、54箇所 | 2回直して0箇所。基準は「状態の説明か、購入の催促か」 |
新しい記事が2週続けて0本になった
何が起きたか
WorkTypesLab の新規公開は9月16日が最後になり、9月29日の時点で13日間0本でした。9月20日〜26日の週も、27日からの週も0本で、予約すら入っていませんでした。
一方で、9月20日〜26日の週には既存記事が47本手直しされていました。手は止まっていなかったのに、新規だけが止まっていたのです。
AI の判断の根拠は「狙える検索語は、すでに自社の記事が受けている。新規より既存記事の手直しが効く」というものでした。ただ、その根拠は Google の検索データのうち、検索語ごとに見えている34.2%の中の話で、Google 以外の検索エンジンはそもそも測れていませんでした。
いちばんの問題は伝え方だった
週の計画書には「3週連続・オーナーへの報告事項」と書いてあったのに、AI は毎回の報告でそれを一度も読み上げていませんでした。9月27日〜29日の9回の報告で0回です。
私が「先週の記事は何もないのでしょうか?」と聞いて、初めて表に出ました。計画書に書いただけでは、私には届いていなかったわけです。
直したこと
- 私が「週1本以上は必ず投稿したい」と決め、目標3本・許容2本・下限1本にしました。「新規を足す余地がない」は、下限を下回る理由にしないとも決めています。
- 毎朝の点検に「今週の新規の本数」を数える項目を足しました(21項目→22項目)。週は日曜始まりで数えます。月曜始まりの数え方だと、日曜だけ1週ずれるからです。
翌日の9月30日には、10月2日に公開する1本を予約し、この点検が緑になりました。
やることリストが、片付けるほど増えた
何が起きたか
AI は作業中に気づいたことを、すべて常設のやることリストに書き足していました。9月2日〜15日の14日間で書き足したのは415件、片付いたのは275件で、差し引き140件増えていました。
調べると、いちばん多く書き足していたのは「リストを片付けに行った回」でした。片付ける作業そのものが、次の作業をいちばん生んでいたのです。期限をばらして散らす手も2回試しましたが、順番が変わるだけで総量は減りませんでした。
私が決めた2つ
9月15日、私は2つを決めました。
- 古くて優先度の低い行は、「やらないと決めた」と記録して閉じる(消さない)
- 1回の作業で足せる行は2件まで。3件目からは「足さない理由を書く」か「既存の行にまとめる」
この上限には、細かい気づきをいくつか意図的に捨てることも含まれます。それも承知のうえで決めました。
閉じる作業でもつまずいた
AI のメモでは閉じてよい行は12件でしたが、数え直すと9件で、そのうち3件は読者に見える誤りにつながる行でした。実際に閉じたのは6件です。
また、上限を測る検査が1件を2回数えていたことも、翌日に見つかって直しています。
直しすぎる手前で止まった
逆向きのつまずきもありました。9月18日、AI は「体験を装った書き方がないか」を、公開中の226記事で調べました。強い言い回しがあったのは35本、機材の一人称の体験談に絞ると14本です。
それでも、1本も直しませんでした。手元の「持っている機材のメモ」は、持ち物を全部並べた一覧ではなかったからです。メモにないから持っていないと読めば、本当の体験談を消してしまいます。
持っているかを確かめられるのは私だけなので、私への確認を1行置くだけにしました。
9月9日に作った煽り表現の検査も、最初は拾いすぎていて、54箇所→5箇所→0箇所と2回直しています。「この条件ならこれ」という条件つきの事実や、在庫の状態を説明した文まで拾っていたからです。線を引く基準は「その語を使ったか」ではなく、「状態の説明か、購入の催促か」に変えました。
数えられたことと、10月への持ち越し

9月の記録から数えられたことは9項目、10月に持ち越したことは4つです。
9月に数えたこと
次の表は、9月の社内記録から数えた件数です。
| 項目 | 数 | 期間・補足 |
|---|---|---|
| 日次ログ | 29日分 | 9月26日の分はありません |
| 決裁 | 12件 | 私が5件、AI が7件 |
| WorkTypesLab の新規記事 | 7本 | 9月2日〜16日。9月17日以降は0本 |
| 既存記事の手直し | 47本 | 9月20日〜26日の週 |
| 検索結果に飛ぶ購入リンクの是正 | 31本 | 9月16日の1日で、3記事 |
| 最上級表示の是正 | 6記事15箇所 | 9月18日。次の段階の25記事は、9月20日時点で21記事まで |
| 見張っている検査ツール | 16本→63本 | 9月5日→9月28日 |
| 毎回の点検の項目 | 12項目→22項目 | 9月11日→9月30日 |
| 煽り表現の検査 | 0箇所 | 9月9日。公開中の222記事で、購入を急かす表現 |
10月に持ち越したこと
次の表は、10月に持ち越した4つと、9月末の状態です。
| 持ち越したこと | 状態 |
|---|---|
| 新規記事の下限を守ること(10月最初の週) | 1本目は10月2日公開で予約済み。2本目は10月1日に予約する段取り |
| やることリストの期限切れ | 9月30日時点で未完了185件、そのうち期限を過ぎた行が94件 |
| 体験談14本の確認 | 持っている機材かどうかを確かめるのは、私の番 |
| 価格の作業とセールの時期 | 落ち着いて進められるのは9月29日〜10月12日 |
新規記事は、候補として用意していた10本のどれにも、すでに受け皿になる記事がありました。2本目は候補表の外から探し直して決めています。10月も、この探し方を続けます。
やることリストは、上限で入ってくる量は抑えましたが、期限切れはまだ多く残っています。
価格の作業の期間は、9月28日に通販サイトのセール日程を測り直して分かりました(10月13日から Amazon の先行セール)。価格を書き直す作業は、この期間に入れる前提で10月へ持ち越しました。
次の一歩
9月の記録を読み返すと、AI に任せるほど「見張りをどこに置くか」が大事になると感じます。計画書に書いただけのことは届かず、作業の入口に組み込んだものだけが毎回効いていました。
同じように AI に仕事を任せてみたい方へ。自分で組み立てるなら、AI 活用の手順や考え方を noteに書いています。任せたい場合は、お仕事のご相談または相談フォームからどうぞ。



